こんにちは。歯科医師の浅井です。夕立の多い不安定なお天気ですね。
先日、小学校の健康に関する統計にとても興味が湧きましたので紹介させていただきます。集団における永久歯の虫歯の罹患率の指標にはDMFT指数というものが用いられます。
- D(decayed tooth)
- 未処置う蝕歯
- M(missing tooth; because of caries)
- 喪失歯(う蝕が原因で抜去された歯)、機能を喪失した高度のう蝕歯を含めることもある
- F(filled tooth)
- う蝕が原因で処置された歯
DMF指数には、DMFT指数(Tはpermanent toothの略)とDMFS指数(Sはpermanent tooth-surfaceの略)があり、それぞれ集団の1人平均値を表す。
( 日本ヘルスケア歯科研究会より抜粋)
全国平均の推移を見ると昭和25年を境に右肩上がり、そして昭和50年を境に右肩下がり。戦後の高度経済成長の影響を受けた日本の食生活の変化(欧米食へ)が多量の虫歯を生み出し、健康への関心が高まり始め虫歯を予防するという概念が出始め現代ではさらに健康への関心あが深まりほぼ戦前と同じくらいの数値へ戻っています。
虫歯が減ってきている中、まだ上昇中なのが、耳鼻疾患や喘息保持者そして視力の低下でした。戦後の欧米化により肥満児が多くなっていましたが、現代では徐々に少なくなっているようです。
どれも納得出来る内容。そしてまさに現代病だなと感じる結果でした。これからを担う子供たち。お口の中から全身の健康へ導けることをもっと広めないと痛感いたしました!