「歯周組織検査」をご存知ですか?
そう、チクチクと歯ぐきの隙間を検査しているアレです。何をしているかというと、歯と歯茎の隙間に目盛りのついた針金を入れて歯周ポケットを測っています。
その他のチェック項目
歯周組織検査では他にも以下の項目をチェックしています。
- ☆出血率:ポケット検査後の出血率
- ☆プラークスコア:磨き残し率
- ☆動揺度:歯の揺れ具合を3段階で評価
- ☆根分岐部病変:臼歯の根っこの分岐しているところに歯周病が及んでいないか
- ☆歯ぐきの退縮量:本来の位置から何ミリ下がっているか
などなど。
歯ぐきは正直です。お口の中に起こっていることを反映してくれます。
臨床歯周病学会ホームページより抜粋 |
歯周病菌の好物は血液
たとえば、検査の時に出血があるのはどんな状態なのか?一言でいうなら歯周病菌が喜んでいる状態です。ポルフィモナス・ジンジバーリス (以外P.g.菌)という歯周病菌は血液が大好物です。そのため出血するところにはP.g.菌がいる可能性が高い、ポケット内で炎症が起こっていて組織が弱っているということです。組織が弱っているところには、浸出液をたくさん流して守ろうとするのですが、これが裏目に出てしまいます。浸出液の中にはタンパク質が含まれており、実はタンパク質は歯周病菌なら大好物なのです。。。。なので、出血があるところは歯周病菌の食糧が増えていて菌が喜んでいると言うことになります。
山本浩正 著 ペリオバカ養成講座 メインテナンス編より抜粋 |
一つの検査項目の裏には、関連するたくさんの情報が溜まっているんですね!
私たちはさまざまな情報をもとに、
- 口呼吸になっていないかな
- 歯ぐきの色から判断して歯ぐきの下に歯石が残っていそう
- ここだけ特にブラシ圧が強いのでは?
- 全体的に腫れぼったいけどお薬の影響でてるのかな?
などなど、予測して問診し、処置を行います。
お口の環境を整え、安心して美味しい物を生涯ご自身の歯で食べれるよう、これからもサポート致します。